記憶の仕組み
理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター理研-MIT神経回路遺伝学研究センターの利根川進センター長と北村貴司研究員、小川幸恵研究員、ディラージ・ロイ大学院生らの研究チーム※は、日常の出来事の記憶(エピソード記憶)が、マウスの脳の中で時間経過とともに、どのようにして海馬から大脳新皮質へ転送され、固定化されるのかに関する神経回路メカニズムを発見しました。
本研究では、記憶を担う細胞(記憶痕跡細胞またはエングラム細胞)を標識・操作する研究手法を用いて、大脳皮質の前頭前皮質で、学習時に既にエングラム細胞が生成されていることを発見しました。この前頭前皮質のエングラム細胞は、海馬のエングラム細胞の入力を受けることによって、学習後徐々に構造的・生理的・機能的に成熟することも発見しました。逆に、海馬のエングラム細胞は、時間経過とともに活動休止、脱成熟することが分かりました。つまり、これまで考えられてきた海馬から大脳皮質への記憶の転送のアイデアは、前頭前皮質のエングラム細胞の成熟と海馬のエングラム細胞の脱成熟により、記憶想起に必要な神経回路が切り替わることで説明できるようになりました。
メカニズムが解明できたのはすごい前進なのかもしれないけど、
じゃどうしたら記憶の定着を図れるかに対する答えではなかった。。。
記憶の定着が図れる学習方法、で検索したら、いっぱいでてきた。
まずはその1 復習のタイミングと回数が重要、という見解。
学習した翌日に1回目(の復習)。
その1週間後に2回目。
さらに2週間後に3回目。
さらに1カ月後に4回目。
同じ問題を5回繰り返すと、記憶に定着しやすいとのこと。
やってみます。
その2 「記憶力日本選手権大会」で4回連続優勝を果たしただけでなく、世界記憶力選手権で記憶力グランドマスターの称号を獲得した池田義博さんに聞く!
- 1つは、覚えたい意志。
脳は勉強だけに集中していると“本気”だと認識し、記憶スイッチをオンにします。
- 2つ目は回数(復習)。
脳は何度も入ってくる情報を“重要”と判断し、記憶に残そうとします。
- 3つ目は感情に残ること。
脳は感情がともなった情報を優先して記憶するので、
面白がって勉強すれば反応してくれます。
まぁ、この3つは特段新しいことではない。が、以下は注目だ。
範囲が限定された勉強する場合、鉄則ともいうべき進め方があります。
それは「理解を二の次にして、はじめは20%程度の記憶でいいから、
スピードを優先してできるだけ早く全範囲の勉強を終わらせて、
それを繰り返す方法です」と池田さん。
この方法が良い点は、薄い記憶をペンキのように何度も塗り重ねた方が、
じっくりと時間をかけて一度で覚えるよりも記憶の定着度が高いという
脳の性質があるからです。
「脳は優秀で、一度全体像を確認すると、自動的に足りないところ、
弱点を補強するモードを備えているのです。そのため、最初は20%程度の
薄い記憶でも、復習するたびに足りない情報が補強され、確かな記憶を
定着させることができます」(池田さん)
→ 法律の勉強は、海遊館の水槽をひたすらぐるぐる螺旋階段みたいに
回ることだとイメージしていたから、なんだかピッタリ!
これもなるほど。↓
人の脳は「締め切り効果」といって、時間の制限がかかると、通常よりも
集中力を高める働きがあります。この働きを利用して、例えば1分間など
と区切って今日勉強した範囲を再現して書き出してみましょう。
もし、覚えていない情報があれば、もう一度戻って復習すると、弱い部分
を補強できます。
これも、実体験から同意。特に集中力が続かないときは、細切れにして
短期間集中を何回も繰り返した方が、1時間集中しよう、と思ってやる
よりも多く進めることができると思う。↓
人間の集中力は長くは続かないもの。
そこでおすすめなのが、勉強の合間に休憩をこまめに挟み込むこと。
「1時間勉強して15分の休憩を入れるよりも、15分勉強したら5分の
休憩を入れるサイクルで勉強した方が、15分の間に集中しようという
“締め切り効果”が働くので、高い集中力とそれに伴う効率に
期待できるのです」(池田さん)。
また、人の集中力が低下する昼過ぎの時間帯に仮眠をとれば、目覚めた時に
集中力が再び向上します。ただし、長い昼寝は逆効果。これを防いでくれるのが、
仮眠の前の一杯のコーヒー。眠気を覚ますコーヒーのカフェインは30分後に
効いてくるので、寝過ごしを防ぐことが期待できます。